夏のゴルフ場で水分補給をするゴルファーのイラスト

夏ゴルフの熱中症対策 〜危険なサインの見分け方と乗り切る準備〜

「夏のラウンドは、後半になると頭がぼーっとしてスコアどころじゃない」 「同伴者が真っ赤な顔でフラフラしていて、ヒヤッとした」 そんな経験、ありませんか? ゴルフは、炎天下で4〜5時間も過ごす、実は熱中症のリスクがとても高いスポーツです。 コースは日陰が少なく、18ホールで歩く距離は6〜8kmほど。プレーに集中していると、体の異変に気づくのも遅れがちです。 今回は理学療法士の立場から、熱中症が起こる仕組みと「見逃してはいけない危険なサイン」、そして夏のラウンドを元気に乗り切るための対策を、やさしくご紹介します。 この記事のポイント ✅ 熱中症は「体にこもった熱を逃がせなくなる」ことで起こります ✅ 「まっすぐ歩けない」「受け答えがおかしい」は、ためらわず救急要請のサインです ✅ 対策のカギは、前日からの準備と「のどが渇く前」のこまめな水分・塩分補給です なぜ熱中症になるの?〜体の中で起きていること〜 あなた 若い頃から夏ゴルフは平気だったので、自分は大丈夫だと思っていました…… Torapon その油断が一番こわいんです。体の中では、気づかないうちに脱水が進んでいることがあります。まずは仕組みから見ていきましょう。 私たちの体は、運動すると熱を生み出します。 その熱を逃がす主な方法が、汗です。汗が肌の上で蒸発するときに、体の熱を奪ってくれます。 ところが夏のゴルフ場では、この仕組みがうまく働かなくなることがあります。 大量の汗で、体の水分と塩分がどんどん減っていく 水分が足りなくなると、体は汗を出しにくくなる 湿度が高い日は、汗をかいても蒸発しにくい 熱の逃げ道がなくなり、体の中に熱がこもっていく こうして体温の調節が追いつかなくなった状態が、熱中症です。 さらにゴルフには、特有の落とし穴があります。 プレーへの集中 … のどの渇きや体のだるさに気づきにくい 昼食時のビール … アルコールは尿の量を増やし、かえって脱水を進めます 我慢のしやすさ … 同伴者に気をつかって「休みたい」と言い出しにくい 「まだ大丈夫」と感じていても、体の中では脱水が進んでいることがある。これが熱中症のこわいところです。 見逃してはいけない危険なサイン あなた どこからが「休む」で、どこからが「救急車」なんでしょうか? Torapon そこが一番大事なところです。まっすぐ歩けない・受け答えがおかしいが出たら、ためらわず119番。段階ごとに整理しますね。 熱中症のサインは、軽いものから順に進んでいきます。 軽いサイン(この段階で必ず休む) めまい、立ちくらみ 足がつる(こむら返り) 汗が異常に多い、顔のほてり 要注意のサイン(プレーを中止して涼しい場所へ) 頭痛、吐き気 体のだるさ、力が入らない 危険なサイン(ためらわず119番) まっすぐ歩けない、フラフラする 呼びかけへの返事がおかしい、ぼんやりしている 自分で水が飲めない 汗が出なくなり、肌が熱く乾いている 大切なのは、危険なサインが出たら「様子を見ない」ことです。 意識や歩き方がおかしいときは、体を冷やしながら、すぐに救急車を呼んでください。 ラウンド前日からの準備 あなた 対策って、当日の朝から始めればいいんですよね? Torapon 実は前日の夜から始まっているんです。睡眠・お酒・朝ごはん——この3つで、当日の体はずいぶん変わりますよ。 夏ゴルフの勝負は、実は前日から始まっています。 しっかり眠る … 睡眠不足の体は、体温調節がにぶくなります お酒は控えめに … 前夜の深酒は、朝の時点で脱水ぎみに 朝食を抜かない … 食事は水分と塩分の大切な補給源です 暑さ指数(WBGT)を確認 … 環境省の「熱中症予防情報サイト」で当日の危険度がわかります 体調が悪い日は勇気を持ってキャンセル … 発熱ぎみ、下痢、二日酔いの日は特に危険です ラウンド中の対策 のどが渇く前に、水分と塩分を のどが渇いたと感じたときには、すでに脱水が始まっています。 目安は「1ホールごとにひと口以上」。汗をたくさんかく日は、水だけでなく塩分も一緒にとりましょう。 ...

July 2, 2026 · 1 分
上半身を大きくひねってスイングする人のイラスト

飛距離が伸び悩む方へ 〜体の硬さが飛距離を奪う?「回旋可動域チェック」と改善ストレッチ〜

「しっかり振っているつもりなのに、飛距離が伸びない」 「トップで体が回りきらず、手だけで上げている気がする」 そんな悩み、ありませんか? 飛距離を伸ばそうとすると、つい「もっと強く振ろう」と力んでしまいがちです。 でも、実は飛距離を左右しているのは力の強さよりも、体がどれだけスムーズにひねれるか——つまり「回旋(かいせん)可動域」です。 今回は理学療法士の立場から、体の硬さと飛距離の関係、そして自分の回旋の硬さをチェックする方法と、改善するやさしいストレッチをご紹介します。 この記事のポイント ✅ 飛距離は「力の強さ」より「体をひねれる大きさ」で決まります ✅ 特に大切なのは、背骨(胸のあたり)と股関節の回旋です ✅ まず自分の硬さをチェックし、固いところをやさしく伸ばしましょう なぜ「体の硬さ」が飛距離を奪うの? あなた 力はあるほうなのに、なぜか飛ばないんです…… Torapon もしかすると原因は力ではなく、体をひねれる大きさかもしれません。ぜんまい仕掛けのおもちゃを思い浮かべながら読んでみてください。 スイングは、体を大きくひねってためた力を、ボールに一気に解き放つ動きです。 ぜんまい仕掛けのおもちゃと同じで、ねじれが大きいほど、戻るときの勢いも大きくなります。 ところが体が硬いと、トップで十分にひねれません。 その結果、こんなことが起こります。 回旋が浅いので、ためられる力が小さくなる 体が回らないぶんを、腕の力でカバーしようとして「手打ち」になる 無理にひねろうとして、腰や肘に負担がかかる つまり、体の硬さは「飛距離が伸びない」だけでなく「ケガをしやすい」原因にもなるのです。 逆に言えば、回旋可動域を広げると、同じ力でも自然と飛距離が伸びやすくなります。 飛距離のカギは「背骨」と「股関節」 あなた ひねるって、腰をぐっと回せばいいんですよね? Torapon そこがよくある誤解なんです。主役は腰ではなく、胸のあたりの背骨(胸椎)と股関節。腰に頼りすぎると、痛みの原因にもなるんですよ。 体をひねる動きの主役は、おもに2つの場所です。 胸椎(きょうつい)… 背骨のうち、胸のあたりの部分。上半身をねじる中心です 股関節(こかんせつ)… 太ももの付け根。下半身の回転を生みます ここが硬いと、その代わりに腰(腰椎)をひねって補おうとします。 腰はもともと大きくひねるのが苦手な場所なので、ここに頼ると腰痛の原因にもなります。 だからこそ、胸椎と股関節をやわらかく保つことが、飛距離にも体の安全にも大切なのです。 まずは回旋可動域チェック あなた 自分の体が硬いのかどうか、正直よくわかりません…… Torapon イスに座ったまま30秒でできるチェックがありますよ。まずは今の自分を知るところから始めましょう。 ストレッチの前に、今の自分の硬さを知っておきましょう。 イスに浅く腰かけ、背すじを伸ばします 胸の前で腕を組みます 下半身(おしり・足)は動かさず、上半身だけをゆっくり後ろへひねります 左右それぞれ、どこまで振り向けるか確かめます 後ろの壁や窓が、どのくらい見えるでしょうか。 左右で回りにくさに差がある方や、あまりひねれない方は、これから紹介するストレッチが特に役立ちます。 回旋をやわらかくするストレッチ3つ どれも痛みのない、気持ちいい範囲で行いましょう。 反動はつけず、ゆっくり呼吸を続けるのがコツです。 ① 胸を開く回旋ストレッチ(胸椎) 横向きに寝て、両ひざを軽く曲げてそろえます 上側の腕を、大きく弧をえがくように反対側へ開いていきます 胸が開くのを感じながら20〜30秒。左右2〜3回 背中の真ん中(胸椎)をやわらかくする、代表的なストレッチです。 ② 座って上半身ひねり(胸椎・脇腹) イスに浅く腰かけ、背すじを伸ばします 胸の前で腕を組み、下半身は止めたまま上半身をゆっくりひねります ひねった先で軽く5秒キープし、ゆっくり戻します 左右10回ずつ 先ほどの回旋可動域チェックと同じ動きです(図は上を参考にしてください)。ストレッチとして続けるうちに、少しずつ振り向きやすくなります。 ...

June 27, 2026 · 1 分
自宅でゆったり体幹トレーニングをする人のイラスト

飛距離が落ちてきたと感じる方へ 〜自宅でできる「体幹トレーニング」で飛ばす土台づくり〜

「昔より、ボールが飛ばなくなった気がする」 「同伴者に置いていかれることが増えた」 年齢を重ねると、こんなふうに感じる方は少なくありません。 でも、飛距離を支えているのは、実は「腕の力」だけではありません。 体の中心=体幹(たいかん)を整えることで、力をうまくボールに伝えられるようになります。 今回は理学療法士の立場から、飛距離と体幹の関係、そして自宅でできるやさしい体幹トレーニングをご紹介します。 道具がなくても、テレビを見ながらでも始められるものばかりです。 この記事のポイント ✅ 飛距離は「腕力」より「体幹の安定」と「体の回転」で決まります ✅ 体幹が弱いと、せっかくの力がボールに伝わらず逃げてしまいます ✅ 自宅でできる軽いトレーニングで、飛ばす“土台”を整えられます なぜ年齢とともに飛距離が落ちやすいの? あなた 飛距離が落ちたのは、やっぱり筋力が落ちたせいですか? Torapon 筋力だけではないんです。体がぶれて、力が逃げていることも大きいんですよ。何が起きているのか、順番に見てみましょう。 飛距離が落ちてくる背景には、いくつかの体の変化があります。 筋力がゆっくり落ちてくる 体の柔軟性が低下し、大きく回りにくくなる 体幹の支えが弱まり、スイング中に体がぶれやすくなる 体がぶれると、振った力が分散してしまい、ボールにうまく伝わりません。 逆に言えば、体幹を安定させるだけでも、今ある力をムダなく使えるようになります。 「もっと強く振る」より、「力を逃がさない体をつくる」。 これがシニア世代の飛距離アップの近道です。 飛距離は「腕」より「体の中心」から あなた 飛ばしたくて、腕を鍛えようと思っていたんですが…… Torapon 実は順番が逆なんです。力は足 → お尻 → 体幹 → 腕と伝わるので、まずは真ん中の体幹から。ここが安定すると、力が逃げにくくなるんですよ。 スイングは、地面を踏んだ力が、足 → お尻 → 体幹 → 腕 → クラブへと伝わっていく「連動」で生まれます。 この通り道の真ん中にあるのが体幹です。 ここがしっかりしていると、下半身で生んだ力をロスなくクラブまで届けられます。 反対に、体幹がぐらつくと、せっかくの力がそこで“漏れて”しまうのです。 だから、腕を鍛えるより先に、まずは体の中心を整えるのが効率的なのです。 自宅でできる体幹トレーニング3つ あなた 体幹トレーニングって、キツいイメージがあって続く自信がありません…… Torapon 大丈夫です。今日ご紹介するのは、テレビを見ながらでもできるやさしいものばかり。無理のない範囲で始めてみましょう。 どれも痛みのない範囲で、ゆっくり行いましょう。 息を止めず、自然な呼吸を続けるのがコツです。 ① ドローイン(お腹を薄くする運動) あおむけ、または座った姿勢で背すじを軽く伸ばします 息をゆっくり吐きながら、おへそを背中に近づけるようにお腹をへこませます へこませたまま10秒キープしながら、浅く呼吸を続けます これを5回ほど 体幹のいちばん深い筋肉を目覚めさせる、いちばんやさしい運動です。 ② ひざつきプランク(無理なく体幹を支える) 床に手とひざをつき、四つんばいになります ひじを床につけ、ひざをついたまま体を一直線にします お腹に軽く力を入れ、10〜20秒キープ。2〜3回 つらければ時間を短く。腰が反ったり痛むときはすぐ中止します ...

June 26, 2026 · 1 分
ラウンド後にベンチで体を伸ばしてひと休みする人のイラスト

ラウンド翌日に疲れを残さない方へ 〜やさしいクールダウン習慣〜

「ラウンドの翌日、体が重くて動くのがつらい」 「足腰がパンパンで、疲れが何日も抜けない」 そんな経験、ありませんか? 18ホールを歩いてまわり、何度もスイングするゴルフは、思っている以上に全身を使う運動です。 楽しかったぶん、翌日にどっと疲れが出てしまう方も少なくありません。 今回は理学療法士の立場から、ラウンド後の疲れをやわらげる「クールダウン」のコツを、やさしくご紹介します。 プレー後のほんの数分の習慣で、翌日の体がぐっと軽くなりますよ。 この記事のポイント ✅ 疲れを翌日に残さないカギは、プレー後の「クールダウン」です ✅ 使った筋肉をやさしく伸ばすと、こわばりや張りがやわらぎます ✅ 水分・栄養・睡眠もあわせて整えると回復が早まります なぜラウンドの翌日に疲れが出るの? あなた 翌日どころか、2〜3日ぐったりしていることもあるんです…… Torapon それは筋肉が固まったまま一晩過ごしてしまったサインかもしれません。まずは、翌日の疲れの正体から見ていきましょう。 ラウンド中は、長い時間歩き続け、スイングのたびに足腰や背中、肩の筋肉を使います。 すると、筋肉が緊張したまま固まり、血のめぐりが悪くなって、疲労物質がたまりやすくなります。 そのまま何もせず帰ってしまうと、固まった筋肉がほぐれないまま一晩過ごすことに。 これが、翌日の「だるさ」や「張り」の正体です。 プレーの後に軽く体を動かして筋肉をゆるめておくと、血のめぐりが戻り、疲れが抜けやすくなります。 これが「クールダウン」です。 クールダウンの3つの効果 あなた 疲れているのに、さらに運動するんですか? Torapon がんばる運動ではないんです。体をゆるめるためのひと手間で、血のめぐりが戻って回復を助けてくれるんですよ。 プレー後にひと手間かけるだけで、体にはうれしい変化があります。 筋肉の張りがやわらぐ … 固まった筋肉をゆるめ、こわばりを軽くします 血のめぐりが戻る … 疲労物質が流れやすくなり、回復を助けます ケガの予防になる … 固まったままの体は、次のプレーで痛めやすくなります 「もう疲れたから早く帰りたい」という気持ちもわかりますが、たった数分のクールダウンが、翌日のあなたを助けてくれます。 ラウンド後のやさしいストレッチ3つ あなた お風呂に入って早く帰りたい派なんですが、いつやればいいですか? Torapon プレー直後、体が温かいうちがおすすめです。3つとも数分でできるので、お風呂の前にさっと済ませてしまいましょう。 どれも痛みのない、気持ちいい範囲でゆっくり行いましょう。 プレー直後、できれば体が温かいうちがおすすめです。 ① 太もも裏のストレッチ イスやベンチに浅く腰かけ、片足を前にまっすぐ伸ばします つま先を軽く上に向け、背すじを伸ばしたまま股関節から上体を前に倒します 太ももの裏が伸びるのを感じながら20〜30秒 左右それぞれ2回 よく歩いて疲れた太もも裏を、やさしくゆるめます。 ② ふくらはぎのストレッチ 壁や手押しカートに両手をつきます 片足を一歩後ろに引き、かかとを床につけたままひざを伸ばします 後ろ足のふくらはぎが伸びるのを感じながら20〜30秒 左右それぞれ2回 歩き疲れたふくらはぎをほぐすと、足の重さがやわらぎます。 ③ 腰・背中をゆるめるストレッチ あおむけになり、両ひざをかかえます 両手でひざをやさしく胸に引き寄せます 腰から背中が伸びるのを感じながら20〜30秒 2〜3回くり返します ...

June 27, 2026 · 1 分
ゴルフのスイングで肩に手を当てる人のイラスト

ゴルフで肩が痛い方へ 〜肩のセルフケアと予防〜

「トップで腕を上げると、肩の奥が痛む」 「スイングのあと、肩がだるく重い」 そんな悩み、ありませんか? ゴルフのスイングは、肩を大きく動かす運動です。 楽しんでいるうちに、いつのまにか肩に負担がたまり、痛みや違和感が出てしまう方は少なくありません。 今回は理学療法士の立場から、ゴルフで肩が痛くなる理由と、自分でできるケアと予防のコツを、やさしくご紹介します。 この記事のポイント ✅ 肩の痛みは、使いすぎや肩まわりの硬さから起こりやすくなります ✅ 痛みが強いときは「休む」、落ち着いたら「ほぐす・整える」が基本です ✅ 肩甲骨(けんこうこつ)をやわらかく保つことが、予防のカギです なぜゴルフで肩が痛くなるの? あなた スイングのあと、肩の奥がズーンと重いんです。使いすぎでしょうか? Torapon 使いすぎに加えて、土台となる肩甲骨の硬さが関わっていることが多いんです。まずは肩のつくりから見ていきましょう。 肩は、腕を大きく動かせる便利な関節ですが、そのぶん不安定で、負担も受けやすい場所です。 ゴルフのスイングでは、トップで腕を高く上げ、フォローで大きく振り抜きます。 この動きをくり返すうちに、肩を支える筋肉や腱に負担が積み重なり、痛みや張りとして現れることがあります。 特に、肩そのものだけでなく、その土台となる肩甲骨(背中にある肩の骨)が硬くなっていると、肩関節だけで無理に動こうとして、いっそう負担がかかります。 肩を痛めやすい人の特徴 あなた ふだんはデスクワーク中心なんですが、関係ありますか? Torapon 大いにあるんです。前かがみの姿勢が続くと、肩まわりが固まりやすくなります。当てはまるものがないか、チェックしてみましょう。 体の使い方という視点で見ると、次のような方は肩に負担がかかりやすいと考えられます。 肩や肩甲骨まわりが硬くなっている 腕の力だけで振る「手打ち」になっている ラウンドや練習の前後でストレッチをしていない 急に練習量を増やした、続けて打ち込んだ ふだんから猫背ぎみで、肩が前に出ている 肩は毎日の姿勢の影響も受けます。デスクワークやスマホで前かがみの時間が長い方は、知らないうちに肩まわりが固まりやすいのです。 痛みが出たときの対処:まずは「休む」 あなた せっかく予定を入れたので、多少痛くても回っちゃおうかなと…… Torapon その気持ちはよくわかります。でも、痛みが強いうちに振り続けると長引きやすいんです。まずは休むことが、結局は一番の近道なんですよ。 痛みがはっきり出ているときは、無理に振り続けないことが一番大切です。 休む:痛みが強いうちは練習を控え、腕を大きく上げる動作を減らす 冷やす:熱っぽさやズキズキ感があるときは、保冷剤などをタオルで包んで10〜15分冷やす 守る:重い物を高い所へ持ち上げるなど、肩に負担のかかる動作を避ける 「少し休めば大丈夫だろう」と打ち続けると、かえって長引いてしまいます。痛みは体からのサインです。まずは耳を傾けてあげましょう。 痛みが落ち着いたら:肩まわりのセルフケア あなた 痛みが引いてきたら、もう普通に打っていいですか? Torapon その前にワンクッション置きましょう。固まった肩甲骨まわりをやさしく動かしてからのほうが、再発の予防が期待できますよ。 ズキズキした痛みが引いてきたら、固くなった肩や肩甲骨をやさしく動かしていきます。 痛みのない、気持ちいい範囲で行うのがコツです。 ① 肩をぐるりと回す 両肩に手を軽くのせます ひじで大きな円をえがくように、肩をゆっくり前へ10回、後ろへ10回まわします 肩甲骨が一緒に動くのを感じながら、なめらかに 肩甲骨まわりの血のめぐりがよくなり、こわばりがほぐれます。 ② 肩甲骨を寄せる運動 背すじを伸ばして立つ、または座ります 両ひじを軽く曲げ、左右の肩甲骨を背中の中央に寄せるように引きます 寄せたところで5秒キープし、ゆっくりゆるめます これを10回ほど 猫背でかたまった肩を、後ろへ引き戻す運動です。姿勢の改善にも役立ちます。 ③ 胸と肩の前を伸ばす 壁の横に立ち、片手を肩の高さで壁につきます 手はそのままに、体を反対側へゆっくりひねります 胸から肩の前が伸びるのを感じながら20〜30秒 左右それぞれ2回 ...

June 27, 2026 · 1 分
ゴルフ場で腰に手を当てる人のイラスト

ゴルフで腰が痛くなる人へ 〜ラウンド前にやさしくほぐす「股関節ストレッチ」3つ〜

「ラウンドの終盤になると、腰が重だるくなる」 「スイングのたびに、腰のあたりが気になる」 ゴルフを楽しむ方の中には、こうした腰の不調を感じる人がいます。 腰はスイングのたびに大きくひねられる場所。 だからこそ、ちょっとした準備とケアで、ぐっとラクになりやすいところでもあります。 今回は理学療法士の立場から、ゴルフで腰に負担がかかる理由と、ラウンド前にやさしくできる「股関節ストレッチ」を3つご紹介します。 この記事のポイント ✅ 腰の負担は、実は「股関節の硬さ」が関係していることが多いです ✅ 股関節がやわらかいと、腰の代わりに動いてくれて負担が減ります ✅ ラウンド前の軽いストレッチで、腰を守りやすくなります なぜゴルフで腰が痛くなりやすいの? あなた ラウンド後半の腰の重だるさ、年のせいだとあきらめてました…… Torapon 年齢だけが原因ではないんです。実は股関節の硬さが、腰に無理をさせていることが多いんですよ。まずは仕組みから見ていきましょう。 ゴルフのスイングは、体を勢いよく「ねじる」動作の連続です。 このとき、本来は股関節や背骨全体が分担して回るのが理想です。 ところが、股関節がかたくて十分に回らないと、足りない分を腰が無理にカバーしようとします。 この「腰だけで頑張る」状態が繰り返されると、腰まわりに負担がたまりやすくなるのです。 つまり、腰の不調を防ぐカギは、腰そのものよりも股関節をやわらかく保つことにあります。 腰に負担がかかりやすい体の使い方 あなた 自分が腰に負担をかけやすいタイプかどうか、どうすればわかりますか? Torapon チェックポイントがあります。あぐらがかきにくい、ふだん座っている時間が長い——思い当たる方は要注意なんです。 体の使い方という視点で見ると、次のような方は腰に負担がたまりやすいと考えられます。 股関節がかたい(あぐらがかきにくい、しゃがみにくい) スイングで腰から先にひねってしまう お腹まわりの体幹の支えが弱い ラウンド前に体を温めず、いきなり振り始める デスクワークなどで、ふだんから座っている時間が長い 「飛ばそう」と力いっぱいひねるほど、腰には負担が集中しがちです。 大切なのは、体全体をバランスよく使えるよう、先に体を整えておくことです。 ラウンド前の股関節ストレッチ3つ あなた スタート前って、あまり時間がなくて……。何をやればいいですか? Torapon 数分でできる3つだけで大丈夫です。反動をつけず、息を止めない——これだけ守って、ゆっくり伸ばしてみましょう。 ティーグラウンドに立つ前に、痛みのない範囲でやさしく行いましょう。 反動をつけず、息を止めずに、ゆっくり伸ばすのがコツです。 ① お尻のストレッチ(カート利用でもOK) イスやカートに浅く腰かけます 片方の足首を、反対のひざの上に「4の字」になるように乗せます 背すじを伸ばしたまま、上半身を軽く前に倒します お尻の奥が伸びるのを感じながら 20〜30秒キープ。左右2回ずつ ② もも前〜股関節の前側(腸腰筋)のストレッチ 片足を一歩大きく前に踏み出し、軽く腰を落とします 後ろ足のもものつけ根(股関節の前)が伸びるのを感じます 背すじは立てたまま 20〜30秒キープ。左右1〜2回ずつ ぐらつくときは、カートやクラブに手を添えて ③ 立ったまま体幹の回旋(ねじりの準備運動) 足を肩幅に開いて立ちます 胸の前で腕を組み、下半身は止めたまま上半身だけをゆっくり左右にひねります 反動をつけず、気持ちいい範囲で10回ほど ①②で股関節をほぐし、③で「ねじる動き」に体を慣らす——この順番がおすすめです。 痛みが出たときは無理をしない あなた ちょっと腰が痛いくらいなら、ストレッチで伸ばしたほうがいいですよね? Torapon そこは注意が必要なんです。痛みがあるときに無理に伸ばすと、かえって長引くことがあります。まずは休ませてあげるのが基本ですよ。 ...

June 26, 2026 · 1 分
ゴルフのスイングで肘に手を当てる人のイラスト

ゴルフで肘が痛い人へ 〜「ゴルフ肘」のセルフケアと予防〜

「ラウンドの後半になると、肘の内側がズキッと痛む」 「アドレスでグリップを握っただけで、肘に違和感がある」 そんな悩み、ありませんか? ゴルフを楽しむ方の中には、肘の内側にこうした痛みが出てしまう人がいます。これが「ゴルフ肘」です。 気づかずに続けてしまうと、好きなゴルフを思うように楽しめなくなることもあります。 今回は理学療法士の立場から、ゴルフ肘がなぜ起こるのか、そして自分でできるケアと予防のコツを、やさしくご紹介します。 この記事のポイント ✅ ゴルフ肘の多くは、肘の「内側」に起こります ✅ 原因は、手首や指を使いすぎることによる「腱(けん)」への負担です ✅ 痛みが出たら「休む・冷やす」、落ち着いたら「ほぐす・鍛える」が基本です そもそも「ゴルフ肘」って何? あなた 肘の痛みって、ぜんぶ同じ「ゴルフ肘」なんですか? Torapon 実は、痛む場所によって呼び名も原因もちがうんです。ポイントは 「内側」か「外側」か。順番に見ていきましょう。 「ゴルフ肘」は、正式には上腕骨内側上顆炎(じょうわんこつないそくじょうかえん)といいます。 肘の内側の出っぱった骨のあたりに、痛みや押したときの圧痛が出るのが特徴です。 ここには、手首を内側に曲げたり、指を握ったりする筋肉の「腱」が集まっています。 スイングでインパクトの衝撃が繰り返し加わったり、グリップを強く握りすぎたりすると、この腱に小さな負担が積み重なって、炎症が起きてしまうのです。 ちなみに、肘の外側が痛む場合は「テニス肘」と呼ばれ、原因の筋肉が異なります。痛む場所をまず確かめてみましょう。 ゴルフ肘になりやすい人の特徴 あなた 私、グリップを強く握るクセがあるんですが……関係ありますか? Torapon それ、じつは肘への負担が大きくなるサインかもしれません。当てはまるものがないか、チェックしてみましょう。 体の使い方という視点で見ると、次のような方は肘に負担がかかりやすいと考えられます。 グリップを必要以上に強く握っている 手打ち(腕の力だけで振る)になっていて、体の回転が使えていない ラウンドや練習の前後でストレッチをしていない 急に練習量を増やした、マットから何百球も打ち込んだ 加齢などで、もともと腕の柔軟性が落ちている 「飛ばそう」と力むほど、手先に余計な力が入りやすくなります。ゴルフ肘は、がんばり屋さんほどなりやすいのです。 痛みが出たときの対処:まずは「休む・冷やす」 あなた 少しくらい痛くても、打って慣らしたほうがいいんでしょうか? Torapon 逆なんです。痛みが出ているときは 「休む・冷やす」が先。理由をお話ししますね。 痛みがはっきり出ているときは、無理に振り続けないことが一番大切です。 休む:痛みが強いうちは練習を控え、肘を使う動作を減らす 冷やす:熱っぽさやズキズキ感があるときは、保冷剤などをタオルで包んで10〜15分冷やす 守る:日常で重い物を持つときは、横から強く握りすぎず、手のひらを上に向けて肘を守る 「少し休めば治るだろう」と打ち続けると、かえって長引いてしまいます。痛みは体からのサインです。まずは耳を傾けてあげましょう。 痛みが落ち着いたら:「ほぐす・伸ばす」セルフケア ズキズキした痛みが引いてきたら、固くなった前腕(肘から手首までの筋肉)をやさしく伸ばしていきます。 痛みのない範囲で、気持ちいいと感じるくらいの強さで行うのがコツです。 ① 前腕の内側ストレッチ 伸ばすほうの腕を前にまっすぐ出し、手のひらを上に向けます 反対の手で指先をつかみ、手の甲側(下方向)にゆっくり反らせます 前腕の内側が伸びるのを感じながら、20〜30秒キープ 左右それぞれ2〜3回 ② 手首をやさしく回す 手首をゆっくり大きく回して、こわばりをほぐします。痛みが出ない範囲で、10回ほど。 これらは、ラウンドや練習の前のウォームアップとしても効果的です。 再発を防ぐ3つのコツ あなた 痛みが引いたら、また前と同じように練習して大丈夫ですか? Torapon 戻る前に、「繰り返さない体づくり」を3つだけ。これで再発の心配がぐっと減りますよ。 痛みが落ち着いたら、次は「繰り返さない体づくり」です。 グリップをゆるめに握る … 「小鳥を包むくらい」とよく言われます。力みは肘の大敵です 体の回転で振る … 腕だけでなく、お腹や背中の大きな筋肉を使うと、手先の負担が減ります 練習量を一気に増やさない … 「昨日より少しだけ」を積み重ねるほうが、体は強くなります サポーター(エルボーバンド)で腱への負担を和らげるのも、ひとつの方法です。痛みが出やすい時期の練習や、ラウンドのお守りとして使う方も多くいらっしゃいます。 ...

June 26, 2026 · 1 分
ゴルフのスイング後に手首をおさえる人のイラスト

ゴルフで手首が痛い人へ 〜手首のセルフケアと予防〜

「インパクトの瞬間、手首にズキッと痛みが走る」 「ラウンドの後半になると、手首がだるく重い」 そんな悩み、ありませんか? ゴルフは、見た目以上に手首へ負担のかかるスポーツです。気づかないうちに痛みが積み重なって、好きなゴルフを思うように楽しめなくなる方もいらっしゃいます。 今回は理学療法士の立場から、ゴルフで手首が痛くなる理由と、自分でできるケア・予防のコツを、やさしくご紹介します。 この記事のポイント ✅ ゴルフの手首の痛みは、インパクトの衝撃・握りすぎ・ダフリが重なって起こりやすいです ✅ 痛む場所(小指側・親指側など)によって、原因がちがいます ✅ 痛いときは「休む・冷やす」、落ち着いたら「やさしく動かす・ほぐす」が基本です そもそも、なぜゴルフで手首が痛くなるの? あなた テニスならわかるけど、ゴルフでも手首を痛めるんですか? Torapon 実は多いんです。インパクトの衝撃・握りすぎ・ダフリが重なって、手首には見た目以上の負担がかかっているんですよ。 スイングでは、手首が「ためて・ほどく」という細かい動きを繰り返します。ここにインパクトの衝撃が何度も加わると、手首まわりの腱や軟骨に小さな負担が積み重なっていきます。 とくに、次のような場面で痛めやすくなります。 グリップを強く握りすぎて、手首がこわばっている マットや地面を叩くダフリで、衝撃が直に伝わる 手首をこねるように使う「手打ち」になっている 練習量を急に増やして、たくさん打ち込んだ 「飛ばそう」と力むほど手先に余計な力が入りやすく、手首の痛みも、がんばり屋さんほど起こりやすいのです。 痛む場所でちがう、手首のトラブル あなた 手首の痛みなんて、どこが痛くても同じじゃないんですか? Torapon 痛む場所によって原因がちがうんです。ポイントは小指側か・親指側か・甲側か。まずはどこが痛むのか、確かめてみましょう。 ひとくちに「手首の痛み」といっても、痛む場所で原因が変わります。まずは、どこが痛むのか確かめてみましょう。 小指側が痛む … 手首の小指側にある軟骨(TFCCと呼ばれます)への負担が関係していることがあります 親指側が痛む … 親指を動かす腱の通り道に炎症が起きる「腱鞘炎(けんしょうえん)」のことがあります 手の甲側が痛む … 手首を反らせる動きの繰り返しによる負担が考えられます 痛む場所や状態によって対応は変わります。強い痛みやしびれがある場合は、自己判断せず早めに医療機関で診てもらいましょう。 痛みが出たときの対処:まずは「休む・冷やす」 あなた 少し痛いけど、打っているうちに温まって良くなりそうな気もして…… Torapon それが一番長引きやすいパターンなんです。痛みが強いうちは休む・冷やすが基本。体のサインに耳を傾けてあげましょう。 痛みがはっきり出ているときは、無理に振り続けないことが一番大切です。 休む:痛みが強いうちは練習を控え、手首を使う動作を減らす 冷やす:熱っぽさやズキズキ感があるときは、保冷剤をタオルで包んで10〜15分冷やす 守る:日常で重い物を持つときは、手首を反らせすぎないように気をつける 「少し休めば治るだろう」と打ち続けると、かえって長引いてしまいます。痛みは体からのサインです。まずは耳を傾けてあげましょう。 痛みが落ち着いたら:手首・前腕のやさしいセルフケア ズキズキした痛みが引いてきたら、固くなった前腕(肘から手首までの筋肉)をやさしくほぐしていきます。痛みのない範囲で、気持ちいいと感じるくらいの強さで行うのがコツです。 ① 前腕のストレッチ 伸ばすほうの腕を前にまっすぐ出します 反対の手で指先をつかみ、手前にやさしく反らせます 前腕(肘から手首の内側)が伸びるのを感じながら、20〜30秒キープ 反対に、指先を下方向へ倒すと、甲側も伸ばせます ② 手首をやさしく動かす 手首をゆっくり曲げ伸ばししたり、大きく回したりして、こわばりをほぐします。痛みが出ない範囲で、10回ほど。 これらは、ラウンドや練習の前のウォームアップとしても効果的です。 再発を防ぐ3つのコツ あなた また痛くならないか、正直こわいです…… Torapon 予防のカギは体の使い方にあります。グリップはゆるめに、体の回転で振る——これだけでも、手首の負担はぐっと減らせるんですよ。 ...

June 28, 2026 · 1 分
クラブを速く振り抜くスイングのイラスト

「速く振る練習」で飛距離は伸びる? 〜最先端スピードトレーニングの科学(第1回・理論編)〜

「若い頃より、明らかにボールが飛ばなくなった」 「力いっぱい振っているのに、なぜか飛距離は伸びない」 そんなお悩みはありませんか。 実は近年、プロやトップアマの世界で当たり前になりつつある、飛距離アップの新しい考え方があります。それが 「スピードトレーニング」 ——ひとことで言えば、「速く振れる体」を、体そのものから作り替えていくトレーニングです。 この記事は、最先端のスピードトレーニングをやさしく解説する 全3回シリーズの第1回(理論編)。「そもそも、なぜ速く振る練習で飛ぶようになるのか?」という、いちばん大事なところをお話しします。 この記事のポイント ✅ 飛距離を決めるのは「力の強さ」より 「ヘッドスピード(クラブの速さ)」 ✅ 軽い道具などで“いつもより速く”振ると、脳と筋肉の 「速さの上限」 が引き上げられます(オーバースピードトレーニング) ✅ 効果は大きい一方で、準備運動なしの全力振りはケガのもと。始める前の“土台”がとても大切です 飛距離を決めているのは「力」より「速さ」 あなた 飛ばすには、やっぱり筋力をつけて「強く」振るのがいちばんですよね? Torapon それが、実はちょっと違うんです。ボールの飛びを決めるのは「力の強さ」そのものより、クラブヘッドが動く速さ(ヘッドスピード)。同じ人でも、速く振れるほど飛ぶんですよ。 ボールがどれだけ飛ぶかは、インパクトの瞬間の 「ヘッドスピード」、つまりクラブの先が動く速さで、大きく決まります。 もちろん筋力も大切です。ただ、筋肉モリモリの人がいちばん飛ぶとは限らないのが、ゴルフの面白いところ。細身のプロが軽々と飛ばすのは、力任せではなく、体をムチのようにしならせて、クラブを“速く”走らせているからです。 だからこそ、飛距離を伸ばすなら、「もっと強く振る」より 「もっと速く振れる体になる」 ほうが、近道になります。 「速く振れる体」は、後からつくれる あなた でも、スイングの速さって生まれつきで、もう変えられないのでは……? Torapon そう思われがちですが、速さは後からでも育てられるんです。カギをにぎるのが「オーバースピードトレーニング」という考え方ですよ。 ここで登場するのが、「オーバースピードトレーニング」 という方法です。 私たちの体には、「これ以上は速く振れない」という “速さの上限” のようなものがあります。おもしろいことに、この上限は筋肉だけで決まっているのではなく、**脳と神経が「安全のためにブレーキをかけている」**部分も大きいのです。 そこで、いつものクラブより軽い道具を使って、自分の限界より速く振る練習をします。すると体は「これくらいの速さでも大丈夫なんだ」と学習し、脳のブレーキが少しずつゆるんでいきます。これがオーバースピードトレーニングの正体——いわば 「速さの天井」を、神経のレベルから引き上げていくトレーニングです。 代表的な道具に、重さの違う3本の棒を振り分ける 「SuperSpeed(スーパースピード)」 や、重さを細かく変えられる 「The Stack(スタック)」 といった器具があります。いずれも「軽いものを全力で速く振る」という考え方は共通しています。 どれくらい効果があるの? あなた 実際のところ、どのくらい飛ぶようになるものなんですか? Torapon 研究や実践の報告では、**ヘッドスピードが時速でおよそ7〜10マイル(約11〜16km)**上がった例もあります。これは飛距離にすると、最大で30ヤードほどにもなる計算なんですよ。 各メーカーや研究の報告では、こうした器具を使った練習で、ヘッドスピードが上がったという結果が示されています。目安として ヘッドスピード+7〜10mph(マイル毎時)、飛距離にすると 最大で30ヤードほどの上乗せが期待できる、とされています。 やり方の目安も、思ったより手軽です。 1回あたり10〜15分ほど 週に3回くらい 5〜6週間続けると、変化を感じ始める人が多い もちろん、効果には個人差があります。年齢や体の状態によっても変わります。ただ、**「短い時間・少ない回数でも、続ければ速さは育てられる」**という点は、忙しい方やシニア世代にとっても、うれしいポイントです。 いちばん大切なのは「始める前の準備」 ここまで読んで、「さっそく軽い棒を全力で振ってみよう!」と思われたかもしれません。 でも、ちょっと待ってください。 ここが、理学療法士としていちばんお伝えしたいところです。 スピードトレーニングは、体にとってかなり強い運動です。準備運動もなしに、いきなり全力で速く振ると、腰・肩・ひじ・手首などを痛める原因になりかねません。せっかく飛距離を伸ばそうとして、ケガでクラブが握れなくなっては本末転倒です。 だからこそ、**「速く振れる体」の前に、「速く振ってもこわれない体」**を整えておくことが欠かせません。 しっかりウォームアップをしてから行う(冷えた体でいきなり全力はNG) 今、痛みのある方は、まずそのケアを優先する 腰・肩・ひじなどに不安のある方は、無理をしない すでに痛みがある方は、まずこちらのセルフケアから。 👉 ゴルフで腰が痛くなる人へ(股関節ストレッチ) 👉 ゴルフで肘が痛い人へ(ゴルフ肘のセルフケア) ...

July 3, 2026 · 1 分
クラブを速く振り抜く素振りドリルのイラスト

今日からできる「速振り」ドリル3つ 〜最先端スピードトレーニングの科学(第2回・実践編)〜

「理屈はわかった。で、具体的に何をすればいいの?」 前回の第1回・理論編 では、飛距離のカギは「力」より「ヘッドスピード」であること、そして「いつもより速く振る」練習で、脳と筋肉の“速さの上限”を引き上げられること(オーバースピードトレーニング)をお話ししました。 今回はいよいよ 実践編。特別な器具がなくても、手持ちのクラブ1本で今日から始められる「速振りドリル」を3つ、ご紹介します。 この記事のポイント ✅ 器具なしでもOK。クラブを「逆さに持つ」だけで、オーバースピード練習になります ✅ 目安は「1回10〜15分・週3回」。毎日やらないことも、大事なメニューのうち ✅ 始める前のウォームアップと、「痛みが出たら中止」のルールは必ず守ってください 始める前に:3つの約束 あなた 待ってました! さっそく全力で振ればいいんですね? Torapon その意気やよし、なんですが——その前に約束を3つだけ。スピード練習は体への負担が大きいので、準備なしの全力振りがいちばん危ないんです。 ドリルに入る前に、次の3つだけ約束してください。 必ずウォームアップをしてから行う(軽い素振り・肩と股関節を回すなど、5分でOK) 痛みが出たら、その場で中止する(我慢して続けない) 最初の2週間は「全力の8割」までにとどめる(体を慣らす期間です) 体の回し方に不安がある方は、先にこちらで準備を。 👉 回旋可動域チェックと改善ストレッチ 👉 ゴルフで腰が痛くなる人へ(股関節ストレッチ) ドリル1:クラブ逆さ持ち素振り(基本の速振り) クラブを、ヘッド側を両手で握って逆さに持って素振りします。たったこれだけで、振る側が軽くなり、いつもより明らかに速く振れる——立派なオーバースピード練習になります。 使うクラブは ドライバーがおすすめです。いちばん長くて軽いので、逆さに持ったときにしっかり速さが出て、風切り音もわかりやすくなります(ドライバーがなければ、お手持ちのいちばん長いクラブでかまいません)。 ドライバーのヘッドの首元あたりを、いつものグリップと同じように両手で握る グリップ側(細い方)を体の外に向けて構える いつものスイングの形で、「ビュンッ」という風切り音を鳴らすつもりで振り抜く 音が鳴る位置が、体の正面より左側(飛球線側)で鳴るのが理想です あなた 本当だ、軽い! でも、こんなに軽いもので練習になるんですか? Torapon なるんです。軽いものを全力で振ると、脳が「この速さでも大丈夫」と学習して、速さのブレーキが少しずつゆるむんですよ。まさに第1回でお話しした理屈そのものです。 回数の目安:5回×2セット(セット間は1分ほど、息が整うまでしっかり休みます。速さの練習は、疲れる前にやめるのがコツです) ドリル2:反対向き素振り(左右バランス) 次は、いつもと反対向き(右打ちの方は左打ちの構え)で、同じく逆さ持ちのまま素振りします。 「え、反対向き?」と思われるかもしれませんが、これは本場のスピードトレーニングでも定番のメニュー。いつも同じ方向ばかりひねっている体のバランスを整え、速く振るための土台を左右両方から作ってくれます。最初はぎこちなくて当たり前。フォームの美しさは気にしなくて大丈夫です。 回数の目安:5回×1〜2セット(無理のない速さから。セット間は同じく1分ほど休みます) ドリル3:ステップ素振り(下半身の勢いを使う) 仕上げは、歩くように足を踏み込みながら振るドリルです。 両足をそろえて構える バックスイングしながら、左足(右打ちの場合)を一歩、目標方向へ踏み出す 踏み込んだ勢いをそのまま使って、振り抜く 野球の打者が足を上げて打つのと同じで、下半身の勢いを腕とクラブに乗せる感覚が身につきます。「手だけで振らず、体全体で速く振る」——ケガをしにくい速振りのコツでもあります。 回数の目安:5回×2セット(こちらもセット間は1分ほど休みます) 1回のメニューにまとめると あなた 3つ全部やると、どのくらいの時間になりますか? Torapon ウォームアップ込みで 15分ほどです。そして意外に大事なのが、毎日やらないこと。速振りの後の体には回復の時間が必要なので、週3回・1日おきくらいがちょうどいいんですよ。 ウォームアップ(5分) ドリル1:逆さ持ち素振り 5回×2セット ドリル2:反対向き素振り 5回×1〜2セット ドリル3:ステップ素振り 5回×2セット これを 週3回・5〜6週間。前回もお話しした通り、短い時間でも続けることで「速さの天井」は少しずつ上がっていきます。 本格的にやるなら:専用器具という選択肢 クラブの逆さ持ちでも十分始められますが、「どうせやるなら本格的に」という方には、第1回でも触れた専用器具があります。代表格の「SuperSpeed(スーパースピード)」は、重さの違う3本の棒を軽い順に振り分けることで、段階的に速さを引き出す設計。ツアープロも多く採用している定番です。 PR SuperSpeed Golf トレーニングシステム(メンズ3本セット) ...

July 4, 2026 · 1 分